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○虫歯と歯周病の違いって何?
○虫歯って放っておいても大丈夫?
○歯磨きめんどくさいからやらなくてもオッケー?
○糸ようじってやる意味あるの?
○歯医者に行く以外で歯を守る方法ってあるの
今回はそんな悩みを解決します。
- 歯を失うことのデメリット
- 歯が人生の幸福度に与える影響
- 歯の健康を守るために日ごろからできること
○一生健康できれいな歯が維持できる
○うつ病、栄養失調、糖尿病、高血圧、認知症などのリスクが減る
○自分の笑顔に自信が生まれコミュニケーションが上手くなる
○お菓子やジュース、タバコなど不健康な生活習慣を止めることができる
読むのがめんどくさいと言う方は音声学習用にYouTubeで動画を投稿しているので通勤通学などスキマ時間に聞いてみるのもオススメです。
歯の重要性と正しいデンタルケアのポイント
日頃歯のケアをきちんとしていますか?歯を磨かずに寝たり、お菓子を食べ過ぎていませんか?歯を失うと、一生無くしたまま生活しなければ行けません。サメじゃないから新たに生えこないからね。日本人は他の先進国と比較して圧倒的に歯磨きの意識が低く、歯を失うリスクを軽視しがちです。その結果、日本人の全世代で歯周病の発症者は8割以上と言われています。日本は医療費負担が充実していて、治療にかかる出費が少ないから「最悪虫歯になってから歯医者行けば良いか。」と考えてしまうんです。
アメリカやヨーロッパは歯の健康意識が非常に高いです。なぜなら、医療保障がないため、虫歯になると高額の治療費を払わなければいけないからです笑
アメリカでは「フロス(糸ようじ)しますか?それとも死にますか?」というCMが流れるほどデンタルケアの必要性は認知されています。
アメリカ人はコーラとかお菓子をむさぼっているイメージを持つ方も多いかもしれませんが、皮肉なことに実は日本人の方がむさぼる割合が高いんですよね。
デンタルケアを怠ると歯周病と虫歯が増える
デンタルケアを怠ると、虫歯と歯周病菌が進行します。ところで、虫歯と歯周病の違いを皆さんご存じですか?
虫歯とは、虫歯菌によって歯が溶かされてしまう病気
歯周病とは、歯周病菌によって歯茎の炎症や歯を支える歯槽骨の破壊等、歯を支える部分に悪影響を与える病気
どちらも、口内環境を悪化させる原因です。
彼らは糖分や歯のカルシウムを餌に繁殖します。虫歯菌・歯周病菌は歯にバイオフィルムというドーム状の壁を何層も作ることで、歯ブラシの届かない安全地帯で更に勢力を拡大。歯茎や歯をボロボロにしていくのです。
虫歯と歯周病の発症によりリスクが高まる病気
うつ病
意外かもしれませんが、鬱病と歯には深い関係があります。歯を失うことによる自信低下が、コミュニケーションの質を低下させ、人と関わりたくないと思うようになり心を病んでしまうのです。
人間関係を悪化させる原因は以下の通り。
- 口臭の悪化により周りから人が離れていく
- 歯がない分、滑舌が悪くなり会話のたびにストレス
- 歯がないことが周りに知られることが恥ずかしくなり、しゃべる・笑う頻度が減少
- 歯がない分顔の形がゆがみ自分の外見の自信が低下
歯を失うことによる影響を並べると、心を病みそうな原因がどんどん増加していくことが明らかですよね。
糖尿病のリスク増加
歯周病と糖尿病は切っても切れない関係にあります。
歯周病菌の増殖により体内の免疫システムと糖分の代謝機能が低下します。その結果慢性的に血糖値が上昇し糖尿病のリスクが増加します。
また糖尿病が進行するとさらに免疫機能が低下し歯周病菌に対する抵抗性も失われていくので歯周病も進行します。
すごい嫌な悪循環ですよね。糖尿病により血管がボロボロになっていくと脳機能が低下したり視力を失ったりします。糖尿病はあらゆる病気の入り口なので発症しないように日々の生活習慣を改めましょう。
高血圧•肥満
一見無関係に思えますが、歯周病が進行すると高血圧のリスクが増加します。体内に侵入した歯周病菌により血管が傷つけられ、傷口を免疫細胞が塞ぐ分血液の流動性が低下し、血流効率の低下を抑えるため血液循環速度を上げた結果、血管に負担がかかる(高血圧になる)のです。
また、肥満になると歯周病のリスクが1.5倍ほどに増加します。厳密には、肥満になると歯周病が悪化し、歯周病が進むと肥満になりやすくなると言う悪循環の関係を持っています。
肥満になると体中の脂肪細胞が炎症を引き起こし、老化や脳機能の低下以外に、歯を支える歯槽骨を溶かす働きを持っています。歯周病が進むと体内の代謝機能が低下し、太りやすい体になってしまいます。
つまり、ダイエットのために運動するのも大事ですが、まずは歯磨きを丁寧にやることが大事です。
栄養失調
一万年ほど前、人間は狩猟採集をして生きていましたが、当時虫歯になる=死に直結する非常に危険な病気でした。
歯がなくなると、野菜や果物など固い栄養価のある物が食べられなくなり、栄養失調になってしまうためです。また、噛まずに無理矢理飲み込むと消化不良を起こしやすくなります。
食べれるものが一生流動食は嫌ですよね。芸人「錦鯉の長谷川(ハゲた白スーツの方)」さんは歯がほとんど無いため大好物の唐揚げは丸呑みするらしいのですが、好きな物を思いっきり食べられなくなるのも嫌ですよね。
歯がある幸せ、好きな物を味わえる幸せを文字通り噛みしめて生きていきたいものですね。
認知症
噛むことで脳に刺激が与えられ、脳が鍛えられます。メジャーリーガーが試合中にガムをかむのは、脳を活性化させ集中力を高めているからなんですよ。
つまり、かむ回数が減れば脳が刺激される頻度が減り、脳が衰えやすくなるのです。
歯がなくなると固い物が食べられなくなって噛む回数が減り、認知症のリスクが増加してしまいます。
歯を守るために日頃気をつけるポイント
では、日頃どのようなことに気をつければ歯の健康を守ることができるのか。虫歯菌・歯周病菌を減らす生活習慣について解説していきます。
日ごろからよく噛む
皆さん、食事中よく噛んで食べていますか。幼少期から「よく噛んで食べなさい」と教わってきたと思いますが、これは科学的根拠に基づいた的確なアドバイスです。
よく噛むメリットの一つは唾液の分泌量が増えることです。唾液は港内を健康に保つ三つの役割を持っています。
- 虫歯菌・歯周病菌を洗い流す
- 歯の修復作用(再石灰化)を促す
- 口内を中性化に保ち虫歯菌の酸から歯を守る
他にも、育毛を促す効果や免疫機能を高める効果もあります。唾液は1日で1.5Lは分泌されると言われており、この唾液をたくさん出すことが口内の健康維持に必須です。
よく噛むことの二つ目のメリットは、細かく砕いて食べることにより消化効率が良くなり、免疫機能が向上し歯周病菌の繁殖を抑えることができるという点です。
また、よく噛むことはダイエットにも効果があります。噛むことで満腹中枢が刺激され、少量の食事でも満腹感を得られるため、食べ過ぎを防ぐことができるからです。
糸ようじやフロスは必須
あなたは日頃フロスをしていますか。前述したとおりアメリカでは「フロスしますか、それとも死にますか」というCMが流れるほどフロスは歯の健康維持に欠かせません。
歯ブラシ口内の汚れの50~70%ほどの汚れを除去できますが、糸ようじを用いることで70~90%ほどに底上げすることができます(残り10%は歯医者で取って貰いましょう。)歯ブラシでは除去できない歯や歯茎の隙間はフロスでカバーしましょう。
2か月に1度は歯医者で定期的に掃除
2~3ヶ月に一度、定期的に歯医者で歯の定期掃除をして貰いましょう。歯磨き+フロスで除去できる口内の汚れは70~90%程度。どうしても汚れが残ってしまいます。歯周病菌・虫歯菌がつくるデンタルプラークという住処は船底にこびりついたフジツボのように固く、歯ブラシや糸ようじでは取れなくなっている物もあります。放っておくと口内環境悪化の原因になるため、怖いかもしれませんが歯医者さんに診てもらいましょう。
寝る前と寝起きは絶対に歯を磨こう
歯磨きは1日何回していますか?一日三食の食後、合計3回ですか?できれば、あと二回増やして欲しいタイミングがあります。それは、寝る前と朝起きたときです。
なぜなら、睡眠中は唾液の分泌量が減り、細菌が繁殖しやすいためです。朝起きたら口の中がネバネバする、口がくさいなと感じる理由は、寝ている間に細菌まみれになっている空なんですよ。
だから、寝る前後に口の中を掃除して、歯周病菌・虫歯菌の繁殖を極力抑えるようにしましょう。
食生活:お菓子や精白された炭水化物は控える
歯を守るために意識しなければいけないことは食生活です。歯周病菌・虫歯菌は糖分を餌にするので、お菓子やジュースなど甘い物だけでなく、精白された糖質(白米、パン、ラーメン、うどん、パスタなど麺類)を食べるとむし歯になります。また、意外なことに果物・野菜ジュースやドライフルーツも危険。果物ジュースは糖分が濃縮されていて食物繊維がほとんど取り除かれているため、飲めば血糖値の上昇や歯周病菌・虫歯菌の餌になる等健康をむしろ害してしまいます。ドライフルーツは、砂糖を大量にふりかけているだけでなく、乾燥して体積が小さいことと「フルーツだから健康に良いだろ」という勘違いからつい食べ過ぎてしまう、口内環境を悪化させる原因になります。
むしろ食べた方が良い物は野菜や果物など食物繊維が豊富な食べ物です。栄養価が高いので歯周病菌・虫歯菌への免疫力を高めるだけでなく、繊維質をよく噛むことで口内の食べかすを掃除する役割を持っています。糖質は玄米、全粒粉のパン、そばなど食物繊維が豊富で血糖値が上がりにくい物を選んだ方が賢明です。
タバコを吸ったらだめ
歯の健康を守りたいのであれば、たばこを吸うことは絶対に止めましょう。
見た目が老ける、脳が老化する等のあらゆる健康被害がたばこにはありますが、唾液の分泌量を減らす効果もあります。
加えてタバコを吸うと歯周病の発見が遅れることがあります。歯周病になると熟れたトマトのように歯茎は赤く腫れるのですがタバコの影響で毛細血管が収縮し歯茎が赤く腫れないケースがあります。
また、たばこのヤニが歯に着色し、臭い黄ばんだ汚い歯になるので、百害あって一利理無しです。
また、たばこの副流煙で寿命が15分縮むので、長生きしたいならたばこを吸う人との人間関係は断ち切った方が賢明でしょう。
ストレス対策
歯を守るためには、ストレス発散も非常に重要です。ストレスが慢性的に続き交感神経が高まった状態が続くと、毛細血管が収縮して唾液の分泌量が減ってしまいます。また、免疫力が低下して口内環境の悪化が加速する原因になります。
なお、ストレスを感じると奥歯を噛む頻度が増えることも歯の健康に歯良くありません。歯が欠けたり歯の土台を支える歯槽骨が破損してしまうので、極力歯を食いしばる習慣は控えましょう。
効果的なストレス対策として運動、睡眠、瞑想、筆記開示がオススメです。
筆記開示は、寝る前に自分の不安や悩みなどを紙に書き出す方法です。鬱病対策、メンタル強化、睡眠の質・記憶力改善などの様々な効果があります。
時間不足の感覚を軽減するストレス対策は以下の記事にまとめています
ストレス対策に効果的な手軽にできる運動は以下の記事にまとめています
睡眠の質を高める方法は以下の記事にまとめています
瞑想のメリットや具体的な方法は以下の記事にまとめています
歯を守る生活習慣のポイント(まとめ)
- 歯を失うと一生後悔する。気づいた時にはもう手遅れ
- 鬱病、認知症、栄養失調、高血圧などあらゆる病気の原因
- 唾液は歯を守っている
- 噛み応えのある食べ物をよく食べよう
- 歯磨き+フロス+歯医者の定期点検で予防が必須
- お菓子、ジュース、白米、パン、麺類は虫歯菌の栄養源
- たばこは絶対駄目
- ストレス対策をしっかりしよう
歯を失うとコミュニケーション、健康、脳機能等生活のあらゆることに悪影響が生じます。一生後悔したくなければ、日々頑張って歯のケアをしていきましょう。
参考書籍 渡辺 久
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