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○思い込みが激しい自分を変えたい
○判断能力を高めたい
○詐欺やフェイクニュースに騙されたくない
今回はそんな悩みを解決します。
- 人間が引っかかりやすい思い込みやバイアスの一覧
- 思い込みやバイアスを防ぐ日ごろからできる習慣
判断ミスを減らしたいと思っている方、朗報です。
○思い込みにとらわれるなくなり、判断ミスが減る
○詐欺やフェイクニュースにだまされにくくなる勘違いが減り人間関係のいざこざが減る
○他人を説得する力が身に付く
○勘違いが減り、人間関係の悩みが少なくなる
あなたの財産やあなたの大切な人を守れるのはあなただけ。
もう思い込みに振り回されたくないと思う方、ぜひ最後までお付き合い下さい。
どんなに賢い人でも陥りやすい思い込みやバイアス一覧
バイアスは僕たちの人間の脳に備わっているプログラムであり一生取り外すことができません。
定期的に今回の記事に書いてある内容をチェックしてバイアスに引っかかっていないか確認しましょう。
人間の根源的欲求
まずはバイアスの中でも特に僕たち人間が引っかかりやすい根源的な心理辺の性質を理解しておきましょう。
行列があるとつい注目したり自分も並びたくなったり、YouTubeで何百万回再生と言うキャッチコピーがあるとつい見てしまったり、インフルエンサーや大学教授の話を鵜呑みにした経験はありませんか。
僕たち人間の脳は常に楽をしたがっています。
人間の脳は体重の2%ほどしかないにもかかわらず1日のエネルギー消費量の20%程度を担う超大食らいの臓器です。
そして現代社会は江戸時代の1年分の情報を1日で消化していると言われているほど大量の情報を脳に与え続けている社会なんです。
つまり僕たちの脳みそは常に働きすぎて疲労困憊状態になっています。
その結果少しでもエネルギー効率を抑えるために周りの意見に従ったり権威のある人に従ったりしてしまうのです。
- 社会的証明 大勢が正しいと思っている言動を正当化してしまう
- 権威性 権威のある人の言動は正しいと思ってしまう
- 希少性 珍しい物の価値を必要以上に高く見積もってしまう
- 返報性 親切にしてもらったらたとえ相手のことが嫌いでも必ず何かお返ししたくなる
- 類似性 自分と似た特徴や共通点を持つ人のことを好きになる
- 公平性 全員に平等に利益が行き渡ることを好む
- 一貫性 自分が一度行った言動は何が何でも貫き通す
- 自己利益最大化 他人よりも自分の利益を最大化させる
このような人間の性質は人類を反映させる上で大いに役立ってきた能力です。
例えば返報性によってお互いが助け合うと言う人間の社会性が生まれて、より効率的に人類が発展していくことができました。
一方でこれらの性質によって判断ミスを引き起こしてしまうことも多々あります。
例えば一貫性によって一度了承してしまった飲み会を本当は断りたいけどいやいや参加しまうとか、周りがみんな買っているからと言って本当は欲しくないのに家や車を購入してしまう。
このように合理性を欠く行動の原因にもなってしまいます。
自分の認知の歪みを治したいならまずは僕たち人間の脳にプログラムされている8つの心理について理解しておきましょう。
詐欺師がよく使うテクニック
まずはバイアスの中でも知っておくと特に日常で役に立つものから紹介します。
思い込みは僕たちの判断ミスを引き起こしますが判断ミスによって得する人たちは誰でしょう。
正解は詐欺師占い師など人から騙してお金を稼ぐ人たちです。
他にも通販で入らない商品を言葉巧みに売りつける人たちも僕たちのバイアスをうまく利用してきます。
怪しい儲け話の紹介をされている時、「これって〇〇と言うバイアスを利用して騙そうとしてないか?」とバイアスについて学んでおくと自分の思考を客観的に考え直すことができます。
今回の記事をチェックリスト代わりにしてヤバそうな勧誘や紹介をされた時の準備をしておきましょう。
ドアインザフェイス
ドアインザフェイスの日常でよく使われる心理テクニックです。自分の本当のお願いを通すために、最初に大きめの要求をお願いし、その後「それがダメならこっちはダメ?」とハードルを下げてお願いをするテクニックです。
販売員が玄関のドアから顔をのぞかせるとドアを閉めづらくなると言う状況がドアインザフェイスの由来です。
子供が親におもちゃを買って欲しい時や頑固な上司に印鑑を押してもらうのに便利です。その一方で、ドアインザフェイスを相手に使われると、欲しくもないない商品を気づいたら買わされていることがあるので注意が必要です。
例えば普段は財布の紐が硬い人でも、何百万円もの車を購入すると、オプションで十万円くらいもの部品を「せっかく買うんだからちょっとくらい良いだろ」と購入してしまうんです。
他にも、宝石店や時計店で、あえて高額な何百万円もする商品を目立つ場所に置き、競合価格の低いものを奥に展示することで「30,000円の宝石か安いな」て言うふうに金銭感覚を狂わせる目的でよく使われているので注意が必要です。
フットインザドア
フットインザドアとはまず最初に簡単な要求をお願いし承諾させることでその後の要求を断りにくくさせるテクニックです。
人間には一貫性の法則が備わっていて、「最初に承諾をした心優しい自分」のイメージを壊すことを極端に恐れてしまい、一度頷くと他の頼み事もつい頷いてしまうんです。
同僚とちょっと雑談して盛り上がった後、「そういえば今度飲み会行かない?」と誘われると断りにくい現象はこのフットインザドアです。
販売員の話を聞くために玄関を少し開けるとドアの間に足を挟まれて話を聞かされると言うことがフットインザドアと言う言葉の由来です。
フットインザドアをうまく使えば、相手に自分のお願いを通しやすくなりますが、逆に自分も使われる可能性があるので注意が必要です。
フットインザドアの対策方法は、判断に時間を置くことです。例えば、飲み会に誘われた場合、「予定を確認したいから返事は昼休みはさんでからで良い?」って確認して、昼休みの仮眠中に考え直すと、「あの飲み会行くメリット無いわ」って気づけるんですよね。
庶民派アプローチ
庶民派アプローチはセレブや権力者が「私はあなたと同じ一般人です」とアピールする方法です。
お金持ちは貧乏人から何かと嫌われるものですが、自分も幼少期は貧困な環境下で育ったが努力して成り上がった、みたいな共感を生むエピソードを伝えることで僕たち庶民の警戒心を解こうとします。
人間は前述したように類似性を持つ相手を好きになる性質があります。
自分が人と仲良くするために共通点を強調するのは効果的ですが、その一方で相手に使われると騙されやすくなったり言いくるめられやすくなるので注意が必要です。
例えば、アメリカの元大統領ビルクリントンがハンバーガーを食べている姿を中継したり、菅元首相がパンケーキを食べる姿をSNSで公開したり。
自分と同郷の人に無条件で好感を得やすいことと同様に、大衆から簡単に支持を得ようとする方法です。
偽のアナロジー
アナロジーとは比較すると言うことです。
本当は比較できないものを同じ物差しで測っているかのように見せる心理テクニックを偽のアナロジーと言います。
日常で最もわかりやすい例といえば食べログです。
高級フレンチの星4つと定食屋の星4つは、金額や量、味が全く違うはずなのに同じ枠組みで比べていますよね。5000円を使ってフルコースを食べるのか1週間の食費を5000円で賄うのか、その人の経済状況や金銭感覚によって満足度は大きく変わってくるはずです。にもかかわらず食べログを見て星の数で「これはみんながお勧めしているんだ!」と錯覚してしまう状況は正しく偽のアナロジーにはまっている状態です。
他にもテレビショッピングなどでよく見かける健康食品も典型的な偽のアナロジーの例ですね。
青汁とかサプリを飲んだら健康的になった、と高齢者はよく感想を述べていますが、いくつかの要素が巧妙に隠されています。
もともと散歩の習慣がある健康的な人をレビュアーにしたり、サプリを飲むと健康になるかもしれないと言う思い込み(プラシーボ効果)もあるのでそもそもサプリを飲む=健康になると言う思考は早計ですね。
白黒思考
「私と仕事どっちが大事なの!?」「野菜は健康に良いから肉を食べないヴィーガンが最高だ」みたいに物事を2極化させる考え方を白黒思考といいます。
飲み会や遊びの誘いを1回断っただけで「もうお前とは友達じゃない」って行ってくるメンヘラ傾向の高い人は白黒思考が非常に顕著です。
世の中には白黒つかないグレーな物事の方が多いです。
頭が悪い人ほど物事を2極化して考えます。
なぜなら脳の処理能力が低いから複雑な情報を処理できないため、外国人は全員いかん!みたいに物事を極端に考えないと脳がパンクしてしまうのです。
そしてメンタルの状態が悪化すると思考能力が低下し無意識のうちに白黒思考に陥ってしまいます。
自分の心を正常に保つために少しでも他者を思い通りに操たいと言う気持ちから白黒思考要求してくる人が社会にはたくさんいます。
あえてたくさんの選択肢を考えさせないように誘導し、私たちの判断力を奪う手法として白黒思考はよく使われるので注意しましょう。
ネームコーリング
ネームコーリングは相手に悪いキャッチフレーズをつける手法です。
口論をしていて「お前はダメ人間だ」と言うふうに言われると自分がダメ人間じゃないことを証明する方向に会話が進んでしまいますが、これは相手がネームコーリングをうまく利用して、会話の主導権を握られている状態です。
精神的に未成熟な人ほど口げんかをすると感情的に相手の人格を攻撃する傾向にありますよね。
なぜなら自分の論理が支離滅裂で口論したら負けると分かっているから論点をすり替えようとしているんです。
ネームコーリングを使われた時は周りの人たちに「これって洗脳テクニックのネームコーリングですよね?」と印象操作を行う心理攻撃を仕掛けていることを周りに伝えましょう。もしくは、お互い感情の熱が冷めるまでしばらく時間をおいてから会話を再開させましょう。
テスティモニアル
テスティモニアルとは証言と言う意味です。
前述した通り人間は権威に弱いです。大学教授とか芸能人やユーチューバーなど有名人の話す言葉を無意識に信頼してしまう性質があります。
なぜなら人間の脳は常に楽をしたがるからです。あらゆる物事を自分の頭で考えて吟味する事は非常に労力を使います。
特に現代社会は江戸時代の1年分の情報1日で処理していると言われている位たくさんの情報を浴びて僕たちは過ごしています。
つまり僕たちの脳みそは疲弊しきっているんです。
だから専門家の意見や自分の好きな著名人の意見を鵜呑みにして思考を放棄する傾向があります。
このように主体性のない思考を続けていると詐欺師にあっという間に騙されてしまうのです。
カードスタッキング
カードスタッキングとはトランプなどのゲームでディーラーがカードを巧妙に隠したりズルをすることを指します。
つまり意図的に僕たちに不利な情報を隠して話をすると言うことです。
正直カードスタッキングは日常にありふれているにもかかわらず見分けることが非常に困難です。
なぜなら人間は与えられた情報をもとに考える性質があり隠されている情報について考える事は苦手だからです。
数学のテストを受けていて、なぜこの先生は数学の教師になろうと思ったのかとかいちいち考えないですよね。
日本の社会は文句を言わず言われたことだけを話す人たちを作るように教育されてきたので、大半の日本人は視点を切り替えることが苦手なんです。
カードスタッキングの典型的な例は通販のショッピングです。
とても便利な商品をお買い得で紹介してくれているように見えますが、実際は数世代前の型落ち商品を在庫処分しているに過ぎません。
しかもマルチビタミンとかサプリをおまけしますと言ってお得感を演出していますが、マルチビタミンは健康に対して全く影響がないことが科学的に明らかになっています。
このようにいらない商品を高額で売りつけるビジネスが通販なんです。
他にも将来性のない株や仮想通貨や不動産を買わされたりとか情報弱者を狙った詐欺にはカードスタッキングがほぼ必ずと言っていいほど使われています。
ダイノスケも20歳の頃薄毛治療のため科学的根拠のない民間企業の治療に50万円以上つぎ込んでしまいました。
他にも身近なケースとして女の子いっぱい来るから合コンに来ないと誘われて、行ってみたはいいけど全員ブスだった、みたいなケースもカードスタッキングの一例ですね。
バンドワゴン効果
- Twitterで○万リツイート!
- Youtubeで○万回再生!
- 今年の流行!
このようなキャッチフレーズよく目にすると思います。人間は「みんなと一緒」であることに強い関心を持っています。
みんなが使っているから安心できる、と思ってしまう心理現象をバンドワゴン効果といいます。
人間は社会的動物であり周りとコミュニケーションを取り集団と馴染むことで生き残ってきました。なのでみんなが使っているものについては話題から乗り遅れたくないと言う意思が強く、バンドワゴン効果に誰しもが引っかかりやすいので注意が必要です。
2014年ごろに韓国で起きたセウォル号沈没事件のように、東日本大震災で津波から逃げずに家に残った人たちのように、集団と同じ行動が必ずしも正しい結果につながるとは限りませんよね。
気づかないうちに僕たち日本と言う国の経済も沈没しているかもしれません。
自分自身で脱出艇を作る準備をしておきましょう。
グラッドワード
「あなたは賢い人だ、勇敢な人だ」などと根拠もなく相手があなたのことを褒めてきたら要注意。それはグラッドワードと言うポジティブな言葉を使って話し手の説得力や好感度を上げようとしている可能性が高いです。
グラッドワードの恐ろしい点は、相手の言う内容に根拠がなくてもなんとなく信じてしまうところです。
人格を褒められて嫌がる人間はそうそういませんもんね。
ポジティブな気分になると細かな点を考える能力が低下してしまいます。なので褒められているときは容易に商品を買う判断をしないようにしましょう。
大衆扇動でよく使われるテクニックなので日ごろから気をつけておきましょうね。
特に政治や物を販売するときによく使われるテクニックです。
例えば美しい日本を取り戻すとか、読書はこの1冊だけ読んでおけば良いとか、一流の人だけが飲む至高のコーヒー、みたいに耳障りが良いけど中身のない薄っぺらい言葉をよく聞きますよね。
グラッドワードの影響を解除するポイントは、相手に褒められてから商品を買う前に一度時間をおくようにすることです。
バイアスリスト
人間の根源的な心理や詐欺師がよく使う心理効果について紹介してきましたが、これらを学ぶだけではバイアス対策としてはまだ不完全です。
人間は他人の言葉を怪しむ習性がありますが自分が信じたものは疑わないと言う習性を持っています。
つまり間違った判断ミスをしても自分は正しいんだと言う自己正当性に走りまわりに聞く耳を持たない暴走状態に陥ってしまうのです。
とんでもなくメンヘラな彼女と付き合っていて周囲の友達がもう別れるよと言っているのに無理に関係を続ける男性が皆さんの身の回りにはいませんか?
DV彼氏に依存し続ける女性が皆さんの身の回りにはいませんか?
社会に出たら勉強なんてこれっぽっちも役に立たないよと言ってパチンコばかり言っているダメな大人が皆さんの周りにはいませんか?
人間は自分が正しくて善人であると思いこみたいと誰もが思っているのです。
自分で自身を騙さないように判断ミスの原因となるバイアスについて理解しておきましょう。
正常性バイアス
他の人たちと違って自分は大丈夫と思い込むバイアスです。
みんな詐欺に引っかかっているけど自分は絶対にそんな馬鹿な真似はしない。と言っている人に限って結婚詐欺とか投資詐欺に引っかかりますよね。
誰しも自分が1番賢くて正しい正当性のある人間だと思いたいものです。
東日本大震災で逃げ遅れた人たちも、津波は自分のところまで来ないだろうと思っていたからです。
2014年韓国で発生したセウォル号沈没事件で逃げなかった修学旅行生たちも、船は別に沈まないだろう沈んでも自分は大丈夫だろ。
このように思っていたから逃げ遅れたのです。
正常性バイアスの危険性を理解していないと大げさでもなく生死にかかわりますよ。
単純接触効果
人は目にする回数や話す回数が多い対象を無意識に好感度を持ってしまいます。この心理効果を単純接触効果といいます。
最初は嫌いだった芸人を何度もテレビで見ているうちに好きになった、興味がなかった隣の席の異性を気づけば目で追うようになっていた。皆さんもこんな経験ありませんか?単純接触効果はシンプルですが強力です。
なぜ目に触れる回数が多いほど好感度が増すかと言うと、何度も会話しても自分に害がない=安心できる存在と言うふうに脳が認識してしまうからです。
気になる異性と近づくときに効果的なテクニックですが、逆にいえば自分が興味のない商品や人間に対して、勝手に好感度を上げる洗脳されてしまうことにもつながります。
ものを買うとき等の判断をするときには、「普段目にするメーカーだから買おう」ではなく、性能として自分が欲しい条件を本当に満たしているかを考えるようにしましょう。
ちなみに余談ですが人間関係を維持し続けるのにベストな期間は15日です。自分の手間を最小限にしつつ単純接触効果を維持するために自分の大事な人や気になっている人には15日に一回は連絡を取るようにしましょう。
初頭効果
最初に受けた印象が長期間にわたって継続することを初頭効果といいます。
第一印象が大事と言う理由は初頭効果があるからです。
第一印象で爽やかで清潔で明るい社交的な男性が現れたら多少おっちょこちょいでも好感度は高いままですよね。
人間関係の入り口である外見は少しでも良くしておきましょう。
トランスファー
トランスファーとは直訳すると手にすると言う意味です。
良いものの印象を自分自身と連結させようとする方法がトランスファーです。
- 白衣を着た俳優が歯磨き粉の紹介をする
- 女優が自然の中で髪をなびかせる
白衣を着ているおかげで専門知識を有していないのにまるで知識人かのように錯覚したり、大自然の中で女優が艶やかな髪をなびかせると、紹介している化粧品が天然由来の成分であると錯覚させる方法などがトランスファーです。
商品を購入する際は
- 権威性やイメージに判断を引っ張られていないだろうか
- この商品のセールスポイントを言語化するとなんだろう
と考えることでトランスファーの思い込みを外すことができますよ。
プラシーボ効果
プラシーボ効果とは思い込みのことです。
重度のガン患者に特効薬と偽ってただのビタミン剤を投与した、ところ思い込みの力でガンが回復するなど思い込みの力は結構侮れません。
日本のことわざで病は気からってありますよね、科学的にもこの言葉は結構正しいって裏付けがされてるんですよ。
他にも自分は普段から睡眠をしっかり取れている、と思い込んでいる人はそうでない人と比較して、睡眠時間が同じにもかかわらず日中の覚醒や認知機能が高かったと言うような研究結果もあります。
根拠なく自信を持つ自己啓発みたいな考え方はダイノスケはそんなに好きじゃないですが、自分が考えられる最善の努力をした上で、「もう大丈夫」って本気で思い込む事は日常のコミュニケーションやメンタル的にも良いので、チームや仲間で目標に向かって頑張る場合は積極的に仲間を鼓舞してプラシーボ効果をつけてあげると効果的かもしれませんね。
現状維持バイアス
人間は変化を嫌います。現状のままでずっといたいと言う思い込みを現状維持バイアスといいます。
今までの仕事や今までの人間関係に安心感を持ってしまい、この現状が壊れてしまうことを恐れてしまう心理のことを現状維持バイアスといいます。
新しいことに挑戦したいと思いつつも、すぐめんどくさいと言う気持ちが勝ってしまう理由はこの現状維持バイアスがあるからです。
成長しなければいけない、変化をしなければいけないと思いつつ現状に人間はなぜすがりついてしまうのでしょうか。人間の脳が変化を嫌う明確な理由があります。
なぜなら僕たちの脳みそはとてもエネルギー消費が激しく、常に省エネを意識していると言う事。
なので新しいことに挑戦する=たくさん物事を吸収しなければいけないので脳は疲れます。その前に「めんどくさいからやめようぜ」と僕たちの脳は自分自身に指示を出すのです。
狩猟採集をしていた頃行ったこともない土地に移動していた個体は猛獣に襲われてどんどん個体を減らしていきました。一方で安定した居住安定した食料を確保しリスクの高い行動を避けてきた保守的な人たちは確実に数を増やしてきました。その子孫が僕たちなのです。そりゃ変化を嫌うわけですよ。
ただ変化の激しいこの時代、自ら変わらなければ一生社会の歯車となって生きることになるのでこの現状維持バイアスに飲み込まれると人生を棒に振ることになる非常に恐ろしい思い込みです。
現状維持バイアスから逃れる方法は、この質問を自分に投げかけることです。
「今のまま年齢を重ねると自分はどんな人生を歩むのだろうか」
このまま年老いて死ぬ前に後悔が残るならそれを避けるために今行動しようと言う気力が湧いてきます。
どうせ世の中は目まぐるしく変わるんです、仕方なく時代の流れについていくよりも、自分のやりたいことに対して自ら変わって時代の波を乗りこなしていく人生の方が楽しそうじゃないですか?笑
達成バイアス
締め切りが近いものばかりに意識が拡散して将来のための英語やプログラミングの勉強や副業や長期投資がおろそかになっていませんか。
目先の達成感にすぐに飛びつく達成バイアスと言う思い込みを僕たちは備えています。
生存本能的に遠くにたくさんの獲物の胸を見かけても目の前のウサギをすぐにつかまえたほうが生き残りやすかったからこのような思い込みが備わっています。
ネガティブバイアス
人間はネガティブなものに対して実際よりも過剰に見積もる傾向があり、これをネガティブバイアスといいます。
人間は得することよりも、損することに対して3倍も反応しやすいのです。
そもそも人間はネガティブなことを想像して、その対策をとることにより上手に生き残ることができました。
しかしその生存本能も現代社会では完璧主義や行動力を阻害する足かせになってしまうことが多いです。
いくら創造したところで現実社会は何も変わりませんそして僕たち自身のちっぽけなのでいくら考えたところで、想像通りに物事が進むことなんてほとんどありません。
不安が湧き上がったらその具体的な対策を用意すると言う行動に結びつけましょう。じゃないとネガティブな想像を延々と反芻して何も対策しないと、ただただ時間が無駄になるうえにうつ病になるリスクが激増してしまいますよ。
僕たちが考えるネガティブな想像の約90%は実際に起こらないと言われています。つまり考えすぎなことがほとんどなんですよね笑
自分なんてどうせやっても無駄だと言う思考が生まれたら、自分はネガティブバイアスにはまってないか自問自答してみて下さい。
まぁ偉そうに言ってますがダイノスケもとても不安傾向が強い人間です笑
幼少期から、「雨で家の屋根が破れたらどうしよう」「電柱の影から宇宙人が手を伸ばしてきて連れ去らわれたらどうしよう」みたいに悩み込むタイプでした。
ネガティブな事は決して悪いことではありません。もし最悪な状況が起きたらこんな行動すると言うふうに対策を立てておくと、不安症と言うものは用心深さと言う最強の性格に進化します。ぜひ皆さんも自分の不安と向き合う習慣を作ってみましょうね。
確証バイアス
確証バイアスとは自分にとって都合の良い情報ばかり集めて自分の考えの都合が悪い情報を見ないようにしてしまう思い込みの事を言います。
若者や外国の1部の人たちの言動を見て、「最近の若いやつはダメだ」とか「韓国人は全員性格が悪い」って言うお年寄りの方々が身の回りにいますよね笑
彼らも確証バイアスにはまっているわかりやすい例ですね。
人間は歳をとるほど思考の柔軟性が失われ、自分の人生経験や知識は全て正しいと思い込みやすくなります。なので、高齢の方ほど頑固な人が多い理由はこの確証バイアスが関わっているからなのです。
その他わかりやすい例としては、血液型や長男かどうか、出身大学でその人の能力や人格を判断すると言うことも確証バイアスに陥っているケースです。
他にも宗教とかよくない投資に騙されそうな人たち、大企業じゃなくフリーランスのほうが絶対にいいんだ!と言い張る人たちは、「これは絶対にいいんだ、これを紹介してくれた人はいい人だから絶対にお金が増えるんだ」みたいな風にほぼ自己暗示状態で確証バイアスにはまる人達が結構いますよね。
というか僕もほぼ毎日この確証バイアスにはまっています笑人間は自分の人生経験や知識が正しいと自分自身を正当化する傾向があります。まぁそりゃそうですよね、「自分はなんて価値のない人間なんだ無駄な人間なんだ」って思うことに耐えられるメンタルをほとんどの人間は持っていないからです。
誰しもが必ず「自分の考えは正しい」と言うバイアスにはまってしまうので、自分の決断については何回も時間をあけて再考する考えを癖付けてみましょう。
アンカリング
アンカリングとはドアインザフェイスと似たようなテクニックです。直前の数字に自分の判断が引っ張られてしまう心理現象のことをアンカリングといいます。
船の錨(アンカー)のように引っ張られてしまうと言うイメージが言葉の由来です。
例えば海外の大学の研究では
- ガンジーは9歳以降何歳で死にましたか
- 123歳より若い年齢の内、何歳の時に死にましたか
この2つの質問をそれぞれ別のグループにしたところ、前者のグループは50歳、後者のグループは63歳で死んだと答えました。両グループとも直前の数字に判断が誘導されていますね。
しかも面白いことに、本人たちは直前の数字に影響されていないと思い込んでいました。
車や家を購入したときにオプションで何十万円もするものをつけてしまっても、「どうせもっと高いものを既に購入してるからいいや」と言うふうに金銭感覚を麻痺させる方法としてよく使われているので気をつけましょう。
体型バイアス
相手のスタイルが悪かったり太っていると無意識に見下してしまう思い込みのことを体型バイアスといいます。太っているからと言ってその人が嘘つきなのか不誠実な人なのか決まらないにもかかわらず、「見た目よりも中身が大事!」と言っている人たちですら、僕たち人間は勝手に見た目の印象で相手の中身を予測してしまうのです。
不用意に敵を作らないためにも、自分の見た目や体型は引き締まった状態にしていくのが良いと言う事ですね。
それに僕個人の考えとしては太っている人ほど自己管理能力や運動習慣がないと言うことであり、メンタルの安定度や感情をコントロールする力、頭の回転が弱いので太ってない人の方が良い関係を築ける傾向は高いとは思いますがね。
感謝ギャップ
皆さんは感謝されると嬉しいですか、嬉しいですよね笑
「人に感謝しなくても気持ちは伝わるだろう、そんなに重要じゃないんだろう」って考える思い込みのことを感謝ギャップといいます。
自分は感謝されると嬉しいくせに人に感謝を伝えることを忘れがちと言うことですね。
ちょっとしたことでも普段から周りにありがとうと言う習慣を作ると、他者の承認欲求を満たし自然とたくさんの味方を作れるようになりますよ。
しかも感謝を伝えることによって日ごろから相手の良い面に目が向くようになりストレスが大幅に減ります。
日ごろからネガティブな情報ばかりに目が向いていると親友や家族といる時もネガティブなことばかりに注意が向いてしまい人間関係が悪化してしまいます。
以上のことから感謝を伝えると言う事は他者のためではなく自分のためにとても重要なんですよ。
何より自分にとって大事な人に感謝をきちんと伝えておかないともし彼らと二度と会話できなくなってしまったときに後悔しても遅いですよ。
後知恵バイアス
後知恵バイアスはたまたま成功してた場合に「いや、自分はもともと知っていたんだ」と言う自分の行動を正当化してしまう考え方のことです。
ビジネスやSNSで偶然成果が手に入ったのにもかかわらずそれは自分の実力だと勘違いしてしまうことによって、それ以降合理的でない方向に進んでしまうことが増えてしまいます。
また自分を過大評価し行動の分析や反省をしないため、仮に一度うまくいったとしても再現性が低く長期的には失敗しやすい原因の考え方が後知恵バイアスです。
何か成功体験がある時こそ自分は後知恵バイアスに引っかかっていないか確認するようにしましょう。
真実隠蔽バイアス
真実隠蔽バイアスは相手に正直な気持ちをぶつけることを恐れる思い込みの事です。
「これを言ったら気まずくなりそう」と考えて本心を隠してしまう経験誰しもがあると思いますが、人と仲良くなるためにはむしろ自分の思いは包み隠さず話した方が良いです。
まあ、相手の立場になって考えてみると自分の考えを正直に話してくれる人の方が「ええ、確かにそうなんですけど。。。」と言いたいことがありそうなのに何も言わないイエスマンよりも明らかに信頼できますよね。
失礼な事は言わないに越したことありませんが、相手の意見の改善案や間違っている事はきちんと指摘すると言う事はむしろ真剣に自分のことを考えてくれていると他者から評価されやすいですよ。
互恵不安バイアス
他人の親切をプレッシャーに感じてしまう思い込みを互恵不安バイアスといいます。
他人に借りを作るのが怖いと言う気持ちが強く、このバイアスに囚われるといずれ誰も自分のことを助けてくれなくなります。
まあ、「大丈夫、困ってない?」って親切に聞いてもそっけない対応する人に対して、次回以降に手を貸してあげようなんて思う人の方が少ないですよね。
他人の親切には感謝で応えて、後で自分の無理のない範囲でお返しをしてあげましょう。
隠れナルシストバイアス
あなたはナルシストは嫌いですか?実はナルシストは自分がすごいと周りに言う一方で、有言実行するためにちゃんと努力をする人たちなので、組織には意外と必要な人材です。
一方、もっと厄介な人たちは隠れナルシストバイアスを持っている人たちです。
自分は世の中の平均的な人間よりも上である、と言うふうに考えてしまう思い込みを隠れナルシストバイアスといいます
隠れナルシストバイアスを持っていると自分は努力もしてないのに「俺は本当もっとすごいやつだ、もっと周りから認められて良いはずだ」と言うふうに周りを見下す、プライドの高い人間になってしまいます。
けどそんな人って僕たちの身の回りに必ず1人がいますよね笑
現代社会SNSで簡単に他人と比較できるようになり、この隠れナルシストの傾向を持つ人たちはどんどん増えています。
ていうか僕も高校を卒業するまで隠れナルシストバイアスにどっぷり浸かった人間の1人でした。努力もしないのに「俺はあいつより優れている」なんて本気で思っていました。本気で努力をしている人たちに失礼な上に、今思えばおこがましかったなぁと恥ずかしく思います笑
僕たちもそうならないようにちゃんと努力を積み重ねて口だけじゃなく、行動で示せる人間になっていきましょうね。
リア充バイアス
SNSで他人のことを羨ましく思ってしまうことをリア充バイアスといいます。
自分が仕事で遅い時間にヘトヘトになって帰ってきたときにInstagramを見ると、友人が楽しそうにパーティーに参加している姿を見て劣等感に駆られた経験ありますよね。
SNSは自分の中の最も輝かしい場面を公表することが多いです。そして友人の楽しそうな投稿を見るのは自分の気分が沈んだ時、なんとなく見てしまいますよね。
そりゃメンタル病んじゃうわけですよ笑
結局あなたの友達もあなたと同じく、日ごろ背伸びした写真をSNSにアップしているだけで、実際はあなたと同じ何の変哲もない日常を送っていると言うことを覚えておけば、リア充バイアスからは逃れることができますよ。
ちなみにInstagramはSNSの中で最もメンタルを蝕むアプリと言う研究結果が出ていますのでSNSでのマウントの取りすぎには注意しましょう。
好感度ギャップ
初対面で相手に嫌われたかも!必要以上に思い込むことを好感度ギャップといいます。
初対面で会話をした場合、相手は自分に対してそこまで悪い印象を持っていない、もしくはそもそも何とも思っていないケースがほとんどです。
一方、評価された本人は「嫌われたんじゃないか!?」とつい思い込んじゃうんですよね。
ただ皆さん思い出してみてください。初対面や飲み会で人と交流したとき相手のことをどれぐらい覚えていますか?ほとんど覚えていませんよね笑
相手もその程度しかあなたのことを認識していませんよ笑
他人にどう思われてもいい、と心の底から思えるように瞑想や読書など努力を積み重ねて自己肯定感を鍛えることが好感度ギャップを打ち消す効果的な方法です。
エイジズム
「最近の若いやつはけしからん!」とか「自分はもう年だから」と他者をけなしたり自分の行動力を遮る原因に年齢を引き出す考え方をエイジズムといいます。
確かに加齢とともに運動能力や見た目の魅力が低下していくのは人間なので避けられません。
しかし何歳になっても好きなことを挑戦できますし新しい挑戦を縛る法律は何もありません。自分の本音を隠したままただ年老いていく人生になってしまうエイジズムは非常に危険なバイアスです。
あなたが嫌いだった老害にあなた自身が気づけばなっていませんか?と言う話ですね。
損失回避バイアス
報酬よりも損失に3倍以上も重点を置きやすい思い込みのことを損失回避バイアスといいます。
つまり人間は得する情報よりも「このままだと損する!」と言う情報に弱い(反応しやすい」と言う事ですね。
僕たち人間はネガティブなものに過剰に反応するように進化してきました。
なので特しますよと言う情報よりも「このままではあなたは大事なものを失いますよ!」と言うふうに呼びかけられると強く反応しちゃうんですよね。
占いとか怪しい宗教が僕たちの不安を煽るのも損失回避バイアスを利用して僕たちの判断能力を奪うからなんですよね。
感情ヒューリスティック
損や得ではなく、好きか嫌いかで意思決定をしてしまう思い込みのことを感情ヒューリスティックといいます。
自分の嫌いな人から言われた正論に対してつい反抗してしまったり、自分の好きな芸能人の発言に対しては深く考えずに賛同してしまう理由はこの感情ヒューリスティックが原因です。人間は合理的ではなく感情的に動く生き物だと言うことを嫌と言うほど痛感させられますね。
対策方法としてはやはり他のバイアスと同じように、判断を下す前に一度時間をおくことが効果的です。
スマイルシーキングバイアス
わざとウケを狙った行動を取りがちな潜在意識をスマイルシーキングバイアスといいます。
周りを盛り上がらせることに意識を割きすぎて空気を読めない言動してしまったり、誰かを傷つけてでも笑いをとってしまいがち。
ダイノスケはこのスマイルシーキングバイアスに、小中学生の頃めちゃめちゃ陥っていました笑周囲から認められるためにユーモアで気を弾こうとしていたのです。
その結果いじめられっ子になってしまったので、結局自分を偽らずに正直な姿勢でいることがコミュニケーションにおいて重要なんだなと思います。
ツァイガルニク効果
キリのいいところまで終わらないと続きが気になって無意識下でずっと繰り返し考えてしまう心理効果をツァイガルニク効果といいます。
舌が噛みそうな名前ですね。アニメやドラマの次回予告が翌週までずっと気になっていたり、コミックスを最新刊まで読みふけってしまったり、仕事や勉強をキリのいいところまでやらないと気がすまなかったりする現象がまさしくツァイガルニク効果です。
うまく使えば対人コミュニケーションで使えますよ。例えば話が盛り上がってきたところで話を区切り、「次はまた会ったときに話しましょう」と言うと異性との次回のデートを取り付ける確率がぐっと向上します。
ハロー効果
芸能人、インフルエンサー、大学の教授など僕たち人間は権力に弱いです。
社会的に認められている職業や肩書の人たちの発言には、根拠を深く考えずに納得してしまいがちな性質を権威性の罠といいます。
なぜ肩書に弱いかというと、それは僕たちの脳が少しでも楽をするためです。僕たちの脳みそはエネルギーを大量に消費します。判断能力を少しでも抑えるために、「社会的に認められている=正しい意思決定が行われている、だからこの人の言うことに従おう!」って言うふうに目先の楽に飲み込まれてしまうんですよね。
その結果言われたことだけをずっとやり続ける、機械のような人間に僕たちは幼少期から洗脳されちゃってるんですよねー苦笑
相手の発言に対しては肩書きで自分の判断が歪められてないかを意識すると権威性の罠から逃れやすくなりますよ。
サンクコスト
たくさんお金や時間を費やしたものに対してその重要性が増すように感じる心理現象をサンクコストといいます。
ギャンブルや投資で莫大な損を出してしまった時これ以上損しないために途中でやめたらいいところ、「もうここまでやってしまってるから途中で降りられない、やめられない!」と言う泥沼にはまってしまう人たちはこのサンクコストの罠にはまっている可能性が高いです。
たくさんリソースを注いだ分、引き下がれないと言う心理現象は誰にでも起こり得ます。
「このまま続けるとどんな最悪の未来が待ち受けているのか」を考える習慣をつけるとサンクコストの思い込みから逃れられることができますよ。
バイアスを解除するトレーニング
日常にこれほど多くの心理トラップがあるなんて想像するだけでぞっとしますよね。
これらの心理トラップに引っかからないようにするためには2パターンの対策法があります。
1つはバイアスについての知識を持っておくこと、なので定期的に第1章で紹介したテクニックを復習してみて下さい。
そして2つ目は合理性を鍛えるトレーニングを日ごろから行うこと。
判断能力や合理性を鍛える科学的に効果が実証されたテクニックを紹介していきます。あなたの財産やあなたの大事な人を守るためにも、メンタルや思考を鍛えるトレーニングをぜひ習慣にしてみてはいかがでしょうか。
クリティカルシンキング
バイアスから逃れるためにオススメなトレーニングの最も効果的な方法はクリティカルシンキングです。
クリティカルとは批判的という意味であり、物事を鵜呑みにせずにあらゆるケースを想定する思考法をクリティカルシンキングといいます。
批判的と言っても2ちゃんねるのアンチコメントのようにただいたずらに悪口を言うと言う考え方ではありません。
相手が言っている情報の根拠や自分の考えの結果どのような結末が予想できるのか、自分以外の人だったらこの問題をどのように考えるだろうかと言うように様々な視点を切り替える思考が思い込みを外してくれます。
思考法はあくまでやり方であって筋トレと同じようにトレーニングを積む湯誰でも習得することが可能です。
ブラック企業で働いていて毎日罵詈雑言を浴びせられ夜遅くに肩を落として帰路についている時、自分はなんてだめな人間なんだ生きていても仕方ないと言う気持ちになったことありますよね。
このような場合クリティカルシンキングを身に付けておけば、
- 今回の失敗の原因は自分の行動の何を直せば回避できるのか
- 生きている価値ないと思っていたけど今までの人生で人の役に立った経験が1度もないのだろうか
- そもそも自分はこの仕事を一生続けるつもりなのか
このように様々な視点で自分の抱えている問題を分解できるようになります。
一生使える思考法なのでぜひ皆さんも少しずつ練習して実践できるようにしてみて下さい。
深呼吸
皆さん日頃深呼吸をしていますか?深く息を吐くことによって自律神経の中の副交感神経が優位に働いて心拍数や血流の流れが穏やかになりリラックスすることができます。
その結果、視野が狭くなって思い込みにとらわれていた状態から一時的に離脱することができるので、アイディアに詰まった時や重大な決断をする前に深呼吸を3回ほど行う癖をつけておくことがとてもお勧めです。
セルフアドバイス
皆さんは何か失敗してしまったときに自分に罵詈雑言を浴びせていませんか?
一方で自分の友達が同じようなミスをした時「まぁそんなこともあるって」って言うふうに優しい言葉を投げかけますよね?
人間は自分に対して厳しい言葉を投げがちです。真面目な人ほどこの傾向が強いです。
失敗して落ち込んでいる時に自分の友達が同じ状況だったらなんで言葉を投げかけるかを紙に書き出しその言葉を自分に言い聞かせるテクニックをセルフアドバイスといいます。
例えばダイエットを身に付けようとしてランニングが3日で挫折しちゃった時に「そういう時もある、昔の悪い習慣が出ただけだ。また明日から頑張ればいいじゃないか。」と言うふうに優しい言葉をかけることによって翌日習慣を挫折しにくくなるのです。
記憶の宮殿
記憶の宮殿は記憶力を鍛えるための方法として使われていましたが、近年ではうつ病対策などメンタルケアの方法としても注目されています。
手順は主に3つです。
まず最初に自分の実家や今住んでいる家など、詳細に部屋の位置を思い出せる建物をイメージしてください。
2つ目のステップとして、過去の楽しかった思い出を小さいもの大きなもの何でも良いので15個箇条書きでリストアップしてください。
例えば僕は
- 23歳の春小学校時代の友人4人と公園でキャッチボールして遊んだ
- 22歳の時両親と川へサップ体験をしに行った
- 小学校3年生の時両親と兄と家族4人でディズニーランドに行った
- 19歳の時英語のスピーチコンテストで人前で自分の意見を話した
- 20歳の時大学の研究発表でクラスで1番の成績を出して表彰された
- 20歳の時大学のクラスマッチのサッカーの試合で、生まれて初めてPKを決めることができた
など自分が嬉しかった、達成感を感じた事は些細な事でもいいのでリストアップしていってください。
3つ目のステップは最初のステップで思い描いた建物に2つ目のステップでリストアップした楽しい思い出を好きなところに配置していってください。家の中に触ると映像が投影される看板を立てていくようなイメージです。
実家の玄関に「友人とのキャッチボールの思い出」、キッチンに「両親とご飯を作った思い出」、自分の部屋に「友人とUNOをして遊んだ時の思い出」みたいなイメージで好きなように配置してください。
ここまで来たら後は5分から10分ほど目をつぶって、自分が作った建物の中を散歩してみて下さい。
不思議なことに自分の中にある陰鬱とした気分が解消されていきますよ。
楽しい思い出に浸ると時間感覚の歪みも改善されるので、忙しい人ほど1日の終わりや朝起きたときにこの記憶の宮殿に遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
記憶の宮殿のメリットや実践方法については以下の記事にまとめています。
リフレーミング
緊張や不安を感じている時、「緊張じゃなくてワクワクしている、興奮している!」とポジティブに言い換えることをリフレーミングといいます。
緊張や不安と興奮やワクワク、相反する感情のように思えますが体内で起こっている現象は等しく心拍数が上がり呼吸が浅くなっている状態です。
なのでその人体に起こっている現象を都合よく言い換えると本番に強くなり高いパフォーマンスを発揮できる効果がリフレーミングに期待されます。
ハーバード大学が行った実験では、数学のテストや人前でのプレゼンカラオケなど緊張感を伴う作業の直前にこのリフレーミングを行って貰いました。その結果リフレーミングを行った学生のカラオケやスピーチの評価は17%向上し数学のテストは22%もアップしていたと言う結果が出ています。人間の思い込みって面白いですよね笑
なので緊張や不安を感じている時ほど、「興奮してきた!」と声に出して3回唱えてみて下さい。
しかし人前でこのリフレーミングを行い大声で興奮してきたと叫んでいると、下手したら通報される恐れがあるので、ちゃんと周りに人がいない状況ということを確認しておきましょうね笑
筆記開示
自分の悩みや不安を思いつくままに紙や日記に書き出すテクニックを筆記開示といいます。
仕事辞めたい、毎日辛い、眠い、だるい、勉強辛いなどどんな弱音や悪口も思いつくまま全て書いていきましょう。
友人に悩みを相談すると解決策が思い浮かんでなくても胸のつかえが取れるのと同じように、自分の胸の中にある感情を書き出すことで心の重荷が取れ、大幅なストレス軽減になるのです。
さらに自分の感情を客観的に見れることで、自分自身の本音と向き合いメンタルを鍛える練習にもなります。
加えて、頭の中の不安を処理するために消費されていた脳のリソースが自由になるので、勉強効率や集中力、記憶能力が向上すると言う効果も発生します。
さらにさらに、不安を軽減できるので毎晩の睡眠の質を向上させることができます。
筆記開示を毎日行うだけでも人生が大きく変わるのでぜひ皆さんも試してみてください。
思い込み一覧とバイアスを回避するための対策(まとめ)
- 人間の脳は常に楽をしたがる、目先の判断しやすい材料に惑わされやすいということを覚えておこう
- 瞑想、読書、睡眠、筆記開示、深呼吸など日ごろからメンタルを鍛えることで思い込みに引っかかりにくくなるので毎日の良い習慣がとても重要。
前段でお話しした通り人間が引っかかりやすい思い込みをあらかじめ知っておくことでいざその場面に遭遇したときに洗脳から竹安くなる確率が格段に上がります。
思い込みから自分を守るためには、何が大事で何が大事じゃないか見極める思考力と知識が必要です。
あなたにとっての大事な人や、あなたの体や心を守れるのはあなただけです。
他人は彼ら自身の人生を生き抜くのに精一杯です。自分にとって大事なものは自分が守りましょう。
長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考書籍 メンタリストdaigo
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